StyleNorwayWebMagazine 【スタイルノルウェー】

 

[JØTUL/ヨツール] http://jotul.co.jp

自然への敬意から生まれるあたたかく美しい暮らし

薪は自然界からの贈りもの。ストーブで薪を燃やし、命を守る暖かさを確保しながら、
自然にいかに負担をかけず未来に良い環境を残せるのか。
ヨツールのストーブの徹底した挑戦に、ノルウェーらしい個性と哲学がありました。
この端正なベルゲンの街並みにも、ノルウェー独自の暮らしが見られます。
よく見ればどの家にも煙突が!

文=山岸みすず text by Misuzu Yamagishi 写真=堀裕二 photograph by Yuji Hori

今では世界50カ国で700万台以上が販売され、広く愛用されているストレスレス®チェア。今日に至る成功の物語は1934年、創業者イェンス・E・エコーネスが3人の従業員と始めた家具作りに端を発します。場所はノルウェー西部のフィヨルドの奥深く、オーレスン近郊の人口8000人の小さな町、シッキルベン。当時からこの地方は家具作りが地場産業として栄え、100を超す家具メーカーがありました。現在は十数社に減りましたが、エコーネスはこの地を代表する企業として北欧最大規模の家具メーカーへと発展を遂げます。今もこの地にエコーネスの工場が立ち並び、最新テクノロジーと熟練技術者の手作業による製品が世界へと送りだされています。エコーネスは1960年代まではスプリングマットレスなどで成功し、その技術を背景に1971年、ストレスレス®チェア第1号を誕生させます。当時はTVが各家庭に普及した時代。そこで「TVを観ながら一日の疲れを忘れ、くつろげるチェアを」というエコーネス氏の想いがこの椅子を生み出します。長い冬の夜を、いかにしたら家の中でより快適に過ごせるだろうか、という北欧ならではの伝統的な探求もベースにありました。身体を優しく包み込む斬新なパーソナルチェアはすぐに注目されてヒットし、生産量も大幅に増えます。面倒な操作なしに、もたれるだけで自動的にリクライニングする機能は、椅子の歴史上でもかなり画期的でした。その後も身体に負担をかけない機能を進化させ、快進撃を続けます。2009年には1日あたり2000シート相当の生産能力を備えた新工場が設立され、より合理的に最先端システムでの高品質の製品生産を可能にします。使い手にとって嬉しいのは、ひとつのモデルで2~3サイズが展開され、体型に合わせて選べること、落ち着いて洗練された色からジューシーでカラフルな色まで、スタイルも色も豊富なこと。快適であると同時に、感性を喜ばせるこうした特徴と個性がロングセラーの要因となっているようです。“ジャズ”や“ブルース”とネーミングが付けられたモデルもあり、スウィングしての音楽鑑賞にもぴったりな椅子です。今年の秋には80周年を記念し、満を持して斬新なデザインのラインも発売されます。日本の居住空間にもふさわしいサイズ&スタイルになるとのこと、この秋のリリースを心待ちにしましょう。

JØTUL F 373 ヨツール F 373 ホワイトエナメル

モダンなホワイトエナメルは
ヨーロッパを中心に大人気のモデル。
ヨツールの定評のあるエナメル処理のた
め耐久性にも優れている。
炎とホワイトのコントラストが圧巻です。※受注発注品
SIZE : W44 H115 D45cm 重量 : 156kg